高校を卒業して、イスラエルの大学に進みました。コロナ禍で学生ビザの延長が難しくなり、次に選んだのがタイでした。言葉も習慣も違う国で学び、暮らした経験が、いまの仕事の出発点です。
タイでは、日本で働くことを目指す学生と一緒に暮らしながら日本語を教え、やがて日本語学校と送り出し機関の立ち上げにも携わりました。そこで、何度も同じ場面に出会いました。真剣に努力している人が、高い仲介費用を払うために借金をして来日する。仕事の内容や手取りを十分に知らないまま、進路を決めてしまう。来日してから「聞いていた話と違う」と悩む。
一方で、日本の職場にも事情があります。人手が足りず、外国人材を迎えたいと考えていても、制度は複雑で、入社後の支援まで手が回らない。外国人と企業をつなぐだけでは、どちらの課題も解決しないと感じてきました。
だから、一人ひとりの善意や、特定の人の仲介に頼るのではなく、透明で続けられる仕組みに変えたいと考え、ラムナーリンクを設立しました。いまは、人材紹介と登録支援、企業の支援体制づくり、ラオスの日本語学校との連携、そして支援の現場で使うツールの開発に取り組んでいます。
目指しているのは、一社が紹介する人数を増やすことではありません。生まれた国や情報の差によって可能性が狭められず、働く人が公正に挑戦でき、迎える企業も安心して成長できること。その仕組みを、現場の一つひとつの仕事から形にしていきます。